――特にベトナム人、ネパール人が近年増えていると伺いましたが、人口の推移はどのようなものですか?
植木 様 福岡市は日本語学校が多いためかネパール人の留学生が多く、ベトナム人の技能実習生も少なくありません。数値で紹介すると、2011年12月末時点のネパール人人口が653人だったのに対し、2023年には8,672人へと大幅に増加。ベトナム人人口も、430人(2011年)から6,715人(2023年)に増加しています。そのほか人数が多いのは中国、韓国の方ですが、永住・就労目的の方が多いため比較的長く日本に住んでいることから、日本語でのコミュニケーションが可能な方も多いと考えられます。ネパール語やベトナム語など、英・中・韓以外の言語にいかに対応するかが重要な課題でした。
――福岡市ではさまざまな翻訳ツールを使用した後に、2023年からは『KOTOBAL』を導入されています。『KOTOBAL』を選定した理由は何でしょうか。
植木 様 提案型の公募を行い、プレゼンテーション審査の結果、『KOTOBAL』が最優秀提案となったことから導入に至りました。評価のポイントの一つとして対応言語数を上げていたのですが、『KOTOBAL』は32言語(2024年2月現在)に対応しており、福岡市に暮らす外国人の95%以上に対応できます。翻訳精度も評価のポイントの一つで、事前にテストした際にも、ネパール語とベトナム語翻訳の精度が高く、福岡市のニーズに合っている点も良かったです。また、タブレット端末1台でAI機械通訳とオペレーターによるビデオ通訳の両方が使えるところも魅力的です。
導入後わずか9カ月で1万4000回にのぼるAI翻訳を活用