【宿泊施設向け】インバウンド対策に使える補助金ガイド(2024年版)

インバウンド需要が高まるなか、宿泊施設においては外国人旅行者が快適かつ安全に滞在を楽しんでもらうための環境・運営体制を整備することが求められます。

国や自治体では、ホテル・旅館を運営する事業者によるインバウンド対策を促進することを目的にさまざまな補助金を運用しています。

補助金の種類や対象事業、支給金額などは制度によって異なるため、事前に活用できるものがないか確認しておくことがポイントです。

この記事では、宿泊施設でのインバウンド対策に活用できる補助金を紹介します。 


目次[非表示]

  1. 1.【2024年度】インバウンド関連の補助金
    1. 1.1.➀宿泊施設インバウンド対応支援事業
    2. 1.2.②観光地・観光産業における人材不足対策事業
    3. 1.3.③国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業
    4. 1.4.④特別な体験等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業
  2. 2.まとめ

【2024年度】インバウンド関連の補助金

2024年に公募が行われたインバウンド関連の補助金のうち、ホテル・旅館などの宿泊施設が対象に含まれる制度には、以下の4つが挙げられます。

➀宿泊施設インバウンド対応支援事業

宿泊施設インバウンド対応支援事業』は、宿泊施設でのインバウンド対応およびバリアフリー化を支援する補助金です。

日本に訪れた外国人旅行者が安心・快適に滞在できる環境を整備することを目的として、設備導入や改修などを行った際に補助を受けられます。

▼宿泊施設インバウンド対応支援事業の概要

類型

宿泊施設基本的ストレスフリー
環境整備事業

宿泊施設バリアフリー化促進事業

対象事業者

  • 宿泊事業者
  • 構成員宿泊事業者
  • 特定宿泊事業者
  • 宿泊事業者

補助事業

  • 混雑状況の見える化
  • バリアフリートイレの整備
  • 客室の改修
  • 共用部の改修

補助率

1/3
1/2

補助上限

150万円

500万円(※1)

観光庁『令和6年度「宿泊施設インバウンド対応支援事業」の申請受付を開始します』を基に作成

各補助事業において補助金の支給対象となる経費には、設備・機器の購入や設置、関連工事、マニュアルの作成などにかかった費用が挙げられます。

※1自治体と災害協定を締結している宿泊事業者は上限1,000万円

出典:観光庁『令和6年度「宿泊施設インバウンド対応支援事業」の申請受付を開始します』/国土交通省『「令和6年度 宿泊施設インバウンド対応支援事業」公募要項

②観光地・観光産業における人材不足対策事業

観光地・観光産業における人材不足対策事業』は、ホテル・旅館などの宿泊施設が抱える人手不足の解消を支援する補助金です。

業務の効率化や人材の効果的な配置に向けて、新たに設備投資・サービスの導入を行った場合に、かかった経費の一部について補助を受けられます。

▼観光地・観光産業における人材不足対策事業の概要


概要

対象事業者

宿泊事業者

補助対象経費

  • スマートチェックイン・アウトシステム、チャットボット、
    宿泊施設管理システム(PMS)等の導入
  • 配膳・清掃ロボットの導入
  • バックオフィス業務関連のシステム導入 など

補助率

1/2

補助上限

1施設当たり500万円(※2)

観光庁『「観光地・観光産業における人材不足対策事業」公募要領』を基に作成

※2事業者当たり4施設が上限

出典:観光庁『観光地・観光産業における人材不足対策事業』『「観光地・観光産業における人材不足対策事業」公募要領

③国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業

国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業』は、インバウンド需要を取り込む意欲やポテンシャルの高い地域において、スノーリゾートの形成に取り組む事業者を支援する補助金です。

スキーやスノーボードを楽しむ訪日外国人旅行者の需要をタイムリーに取り込み、地方への誘客による長期滞在や消費拡大を促進する目的があります。

地域の関係者が一体となって策定した計画(※3)に基づいて、スキー場のインフラや外国人旅行者の受け入れ環境を整備した際に補助を受けられます。

▼国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業の概要


概要
対象事業者
  • 観光地域づくり法人(DMO)(※4)
  • 民間事業者
  • 地方公共団体
補助対象経費
  • スノーコンテンツ・アフタースキー、グリーンシーズンのコンテンツ造成

  • 受け入れ環境の整備
    (多言語対応、Wi-Fi整備、キャッシュレス対応、DX対応 など)

  • 外国人対応が可能なインストラクターの確保

  • 二次交通の確保

  • 情報発信

  • スキー場インフラの整備

補助率
1/2
補助上限

スキー場インフラの整備(ICゲートシステムの導入):1,200万円

スキー場インフラの整備(上記以外):1事業につき3億円

観光庁『令和6年度「国際競争力の高いスノーリゾート形成計画」公募要領』を基に作成

※3…観光地域づくり法人や協議会がスキー場事業者と地域関係者と協働で策定する『国際競争力の高いスノーリゾート形成計画』

※4…観光庁の観光地域づくり法人登録制度において登録された事業者。

出典:観光庁『「国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業」に係る地域公募開始のお知らせ』『令和6年度「国際競争力の高いスノーリゾート形成計画」公募要領

④特別な体験等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業

特別な体験等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業』は、地域の観光資源を組み合わせて、インバウンド需要を取り込む特別な体験を提供するコンテンツの造成を支援する補助金です。

地方の自然や伝統文化、食の地産地消、地域人材の活用などにより付加価値の高い体験を提供して、インバウンド需要の創出を図る目的があります。[3] 民間企業を対象とした事業の類型は、以下の2つです。

▼インバウンド規模3,000名以上の体験コンテンツ・イベント等支援事業


概要
対象事業者
  • 地方公共団体

  • 登録DMO

  • 民間事業者

補助対象経費

インバウンド規模3,000名以上の体験コンテンツ・イベントを提供する

補助率

1,500万円まで:定額

1,500万円を超え、6,000万円までの部分:1/2

補助上限

3,750万円

最低事業費

2,500万円
(最低自己負担額500万円)

 特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業特設webサイト『特別な体験等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業』を基に作成
 
▼高付加価値化支援事業


概要
対象事業者
  • 地方公共団体
  • 登録DMO
  • 民間事業者

補助事業

一般的なものと比較して、単価が3倍以上となる高付加価値化の取り組み行う

補助率

1,000万円まで:定額

1,000万円を超え、3,000万円までの部分:1/2

補助上限

2,000万円

最低事業費

1,500万円
(最低自己負担額250万円)

特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業特設webサイト『特別な体験等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業』を基に作成

宿泊施設における特別な体験例には、“地方ならではの限定的な食材・食器を活用した食事の提供”や、“文化財を活用した宿泊・飲食の提供”などが考えられます。

出典:特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業特設webサイト『特別な体験等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業』/観光庁『「特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業」の一次公募審査結果のお知らせ及び二次公募について

まとめ

この記事では、インバウンド関連の補助金について以下の内容を解説しました。

●      宿泊施設インバウンド対応支援事業
●      観光地・観光産業における人材不足対策事業
●      国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業
●      特別な体験等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業

宿泊施設でインバウンド需要を取り込むには、外国人旅行者に配慮したきめ細かなサービスの提供や、地域の観光資源を活用した付加価値の創出に取り組むことが重要といえます。補助金をうまく活用して、外国人旅行者の満足度向上につながるサービス・プランの導入や、受入体制の整備などを行ってはいかがでしょうか。

なかでも快適な滞在を実現するために欠かせないのが“多言語対応”です。ホテル・旅館では、チェックイン・チェックアウトだけでなく、周辺観光の案内やツアーの予約などを行う際に、外国人旅行者と円滑なコミュニケーションが求められます。

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