外国人労働者を採用する際の課題。人材確保を円滑に進めるポイント


コロナ禍を経てインバウンドが堅調に回復・拡大しているなか、観光需要に対応するための人手が不足している企業が見られています。

特に宿泊業においては急速な観光需要の増加によって人手不足が顕著となっており、なかでも外国語人材の確保が課題の一つとされています。

ホテル・旅館を経営する事業者のなかには「訪日外国人への対応策として外国人労働者の採用を促進したい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。

この記事では、外国人労働者を採用する際の基本的な流れや課題、人材確保を円滑に進めるポイントについて解説します。


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外国人労働者を採用する流れ

外国人労働者を採用する際は、事前に対象者の在留資格を確認しておく必要があります。国内在住の外国人労働者を採用する基本的な流れは、以下のとおりです。
 
▼外国人労働者を採用する流れ

流れ


対応内容


1.募集

自社サイトや求人ポータルサイトなどで外国人労働者の採用候補者を募集する

2.在留資格の確認

就労可能な在留資格や就労活動の制限、在留期間などを踏まえて、自社業務に就ける条件を満たしているか確認する

3.労働契約の締結

選考の結果、採用が決まったら労働条件通知書と雇用契約書を交付する

4.就労ビザの申請・変更

外国人労働者本人が出入国在留管理局にて就労ビザの申請・変更を行う

5.ハローワークの届出

管轄のハローワークで外国人雇用状況の届出(※)を行う


海外在住の外国人労働者を受け入れる場合には、企業側で『在留資格認定申請書交付申請』の手続きが必要です。

選考段階で就労ビザの取得について見込み調査を行い労働契約を締結したあと、外国人労働者本人が就労ビザを申請して、取得できた場合に雇用開始となります。

※外国人雇用状況の届出はすべての事業者において義務化されています。
 
出典:厚生労働省『外国人の方を雇い入れる際には、就労が認められるかどうかを確認してください。』『外国人雇用状況の届出について』/出入国在留管理庁『在留資格認定証明書交付申請


外国人労働者を採用する際の課題

外国人労働者の採用は、日本人の採用と比べて手続きが複雑になりやすいほか、文化や言語の違いによってさまざまな問題が起こる可能性があります。


雇用時の確認事項や手続きが多い

外国人労働者を採用する際には、在留資格に関する確認や就労ビザの申請・変更手続きが必要になります。


▼雇用前の確認事項
●     従事させたい仕事内容が在留資格の就労活動として認められているか
●     採用候補者が就労ビザを取得する要件を満たしているか
●     在留期限が切れていないか
●     資格外活動の許可による就労時間の制限はあるか など

また、海外在住の外国人労働者を雇用する際には、入国後の生活環境を整えるサポートを行うことも求められます。求人の募集から雇用開始に至るまでさまざまな手続きが発生するため、採用担当者の負担につながる可能性があります。
 
出典:厚生労働省『外国人の方を雇い入れる際には、就労が認められるかどうかを確認してください。


文化や風習に違いがある

日本と外国では、文化や風習が異なります。仕事に対する考え方や価値観の違いによって、以下のような問題が生じてしまうことが考えられます。
 
▼トラブルの例
●     職場のルールを遵守してもらえない
●     働き方をめぐって日本人労働者と対立が起きる
●     国籍や宗教に関するハラスメントが起こる など
 
外国人労働者との関係性に溝が生じると、社内の雰囲気が悪化して離職につながる可能性もあるため、相互理解を深めて尊重し合える風土をつくることが重要です。


言語の壁によりコミュニケーションが難しい

日本語でのコミュニケーションがうまく取れないことも、外国人労働者を採用する際の課題といえます。日常会話での意思疎通がスムーズに行えない場合には、以下の問題が起きる可能性があります。
 
▼コミュニケーションに関する問題
●     外国人労働者が労働条件や就業規則を理解していない
●     現場での指示が伝わらず、業務のミスが生じる など
 
日本語対応が求められる職種に配置する場合には、どのくらいのコミュニケーションが取れるか面接時に確認しておくことが必要です。


外国人労働者の採用を円滑に進めるポイント

外国人労働者の採用に関する課題を解消して人材確保を円滑に進めるには、外部のサポートを活用したり、受け入れ環境を整備したりすることがポイントです。


➀人材紹介会社のサポートを受ける

人材紹介会社のなかには、自社が求める人材の条件に合った候補者の選定・紹介や面接日の調整、在留資格の申請などをサポートしてくれるところがあります。

外国人労働者の採用に関する知識を持つ人材紹介会社に複雑な手続きを任せることにより、採用をスムーズに進められます。

また、「自社サイトや求人ポータルサイトだけでは条件に合う人材から応募がこない」といった場合にも、短期間で候補者を見つけることが可能です。


②多様性を考慮した社内制度に見直す

文化や風習の違いによる職場のトラブルを防ぐには、多様性を考慮した社内制度に見直すことが重要です。

外国の文化や宗教について日本人労働者の理解を促す仕組みを整えたり、福利厚生の運用を見直したりすることで、外国人労働者も含めて一人ひとりの働きやすさにつながります。

▼多様性を考慮した社内制度の例
●     定期的なハラスメント研修の実施
●     各国特有の文化や冠婚葬祭に活用できる特別休暇制度の導入
●     礼拝スペースや宗教に配慮した食堂メニューの提供 など


③多言語通訳サービスを活用する

外国人労働者とのコミュニケーションに関する課題を解消するために、多言語通訳サービスの活用が有効です。

多言語通訳サービスを活用すると、タブレットやスマートフォンに入力した音声・テキストなどが自動で翻訳されます。言語の壁をなくして円滑に意思疎通を行えるため、面接時・労働契約時・入社後の研修のコミュニケーションに役立ちます。

また、フロントの接客業務での外国語対応を目的として外国人の採用を考えている場合には、多言語翻訳サービスで代替する方法も考えられます。

多言語通訳サービスの選び方については、こちらの資料をご確認ください。
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まとめ

この記事では、外国人労働者の採用について以下の内容を解説しました。
 
●     外国人労働者を採用する流れ
●     外国人労働者を採用する際の課題
●     採用を円滑に進めるポイント
 
外国人労働者を採用する際には、日本人の採用と比べて確認事項が多く手続きが複雑になりやすいほか、文化や言語の違いによって問題が生じることがあります。

なかでも円滑なコミュニケーションは、外国人労働者との認識の違いによるトラブルを防いだり、日本人労働者との相互理解を深めたりするうえで重要となります。


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