英語圏の外国人観光客と円滑なコミュニケーションを取る方法
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で一時的に減少していた訪日外客数は現在では回復を見せており、ホテル・旅館や自治体においては外国人観光客への対応が必要となっています。
訪日外国人が属する国・地域のうち、韓国・中国・台湾に次いで多いのがアメリカです。また、英語はアメリカ・イギリスをはじめ、世界中で広く使用されている言語でもあります。これらのことから、英語圏の外国人観光客と接する機会は比較的生じやすいと考えられます。
外国人観光客に日本で快適に過ごしてもらうには、円滑にコミュニケーションを取るための施策を策定することが重要です。
この記事では、外国人観光客にとっての日本でのコミュニケーションの現状や、円滑なコミュニケーションを取るための具体的な方法について解説します。
外国人観光客にとって言語の壁は悩みの種
訪日外国人観光客にとって、言語の壁は悩ましい問題です。
観光庁が2023年度に行った『訪日外国人旅行者の受入環境整備に 関するアンケート』の調査結果によると、訪日外国人観光客が旅行中に困ったこととして、“施設のスタッフ等とのコミュニケーション”が2番目に多く回答されています。
▼訪日旅行中に困ったこと
画像引用元:観光庁『令和5年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」調査結果』
コミュニケーションにおける問題の具体例としては、“英語が通じない”ことが挙げられています。
また、“多言語表示の少なさ・分かりにくさ”が3番目に多く回答されていることからも、外国人観光客にとって言語の壁が悩みの種となっていることが分かります。
出展:観光庁『令和5年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」調査結果』
英語圏の外国人観光客と円滑なコミュニケーションを取る方法
英語圏の外国人観光客と円滑なコミュニケーションを取る方法としては、言語に頼らないコミュニケーションを行う方法と、多言語対応を進める方法が考えられます。
①アイコンやピクトグラムの利用
アイコンやピクトグラム(※)を利用して、言語を使わずにコミュニケーションを取る方法です。
▼アイコン・ピクトグラムの利用例
● 施設の場所をピクトグラムで示す
● 決済方法を各種決済サービスのアイコンで表示する
● 料理の食材表示にピクトグラムを用いる など
ホテル・旅館を利用するうえで必要になる情報をアイコン・ピクトグラムで提供することで、外国人観光客にも快適に利用してもらいやすくなります。
※ピクトグラムとは、文字や言葉といった言語に依存せず、絵で情報を伝えるコミュニケーションツールのこと
②指さしツールの導入
指さしツールとは、特定のものごとやメッセージについて、多言語で併記されたシートのことです。伝えたい内容と合致する箇所を互いに指さして相手に見せ合うことで、外国人観光客とのコミュニケーションに活用できます。
▼指さしツールの例
画像引用元:農林水産省『飲食事業者のためのインバウンド対応ガイドブック(平成29年版)』
外国人観光客との間でよく発生するやり取りについて、指さしツールを用意しておくことが有効です。
出展:農林水産省『飲食事業者のためのインバウンド対応ガイドブック(平成29年版)』
③パンフレットの多言語対応
ホテル・旅館のパンフレットや自治体による観光パンフレットなどを多言語対応することで、館内や地域で過ごすために必要な情報を効率的に提供できるようになります。
また、外国人観光客からよくされる質問への回答をパンフレットにまとめておくことも有効です。
▼多言語で提供する情報の例
● チェックイン・チェックアウトの時間
● 館内設備の場所・使い方
● 観光情報 など
④Webサイトの多言語対応
ホテル・旅館の公式Webサイトや自治体のWebサイトを多言語対応しておくと、日本への旅行を検討している段階の外国人にも情報提供を行えます。
事前にホテル・旅館や観光地としての地域のことなどを知ってもらったうえで訪日してもらうことで、コミュニケーションを円滑に行いやすくなると期待できます。
⑤多言語通訳サービスの導入
ホテル・旅館や自治体の窓口に多言語通訳サービスを導入すると、フロント業務を多言語化できます。
多言語通訳サービスでは、タブレットやスマートフォンで入力した音声・テキストについて、自動で通訳を行うことが可能です。ホテル・旅館のフロントスタッフや自治体窓口の担当者が外国語を話せない場合でも、英語圏をはじめとする外国人観光客と円滑なコミュニケーションが実現します。
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まとめ
この記事では、英語圏の外国人観光客とのコミュニケーションについて以下の内容を解説しました。
● 外国人観光客にとっての言語の壁
● 英語圏の外国人観光客と円滑なコミュニケーションを取る方法
ホテル・旅館や自治体においては、外国人観光客への対応に際して、円滑なコミュニケーションを取るための施策を実施することが求められます。
図やイラストを用いて非言語によるコミュニケーションを取る方法のほか、パンフレットやWebサイト、フロント・窓口業務などを多言語化する方法も有効です。
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