愛知県蒲郡市役所 協働まちづくり課 様 機械通訳とビデオ通訳の使い分けで
時短と満足度向上を実現。
4年以上の運用で見えたKOTOBALの真価

人口約7.6万人(令和7年9月時点)の蒲郡市では、令和3年3月に「外国人相談窓口」を新設。初の通訳者採用と併せて、通訳ツールKOTOBALを導入しました。

現在は4年以上の継続運用によりKOTOBALが浸透しており、複数部署が気軽に活用しながら外国人住民との円滑なコミュニケーションを行っています。今回は、協働まちづくり課小川様、通訳者の望月様、そして保険年金課小田様にお話を伺いました。

外国人相談窓口の前に立っていらっしゃる協働まちづくり課小川様・通訳者の望月様・保険年金課小田様

まとめ

  • お客様名 愛知県蒲郡市役所 協働まちづくり課
  • 業種 自治体
  • 課題 通訳者不在時における外国人住民への対応
  • 目的 外国人住民との円滑なコミュニケーションを実現
  • 効果 通訳者不在時でも、難しい制度を正しく伝えることができ、職員・外国人住民共に安心して手続きを進められている
お話しされる協働まちづくり課小川様・通訳者の望月様・保険年金課小田様

導入の背景

外国人相談窓口の開設をきっかけに、KOTOBAL導入を検討

蒲郡市では、令和7年9月時点で市内の外国人住民は3,695人と全体の約4.8%を占め、その数は年々増加しています。とりわけフィリピン国籍の方が半数近くを占め、次いでベトナム、ブラジル、ペルーと続きます。

こうした状況を受け、市は令和3年3月に出入国在留管理庁の「外国人受入環境整備交付金」を活用し、「外国人相談窓口」を新設。あわせて、通訳体制を強化する一環としてKOTOBALを導入しました。

小川様: 「外国人相談窓口ができるまでは通訳職員が不在でした。そのため、転入手続きの後に国民健康保険の申請が必要でも、そのまま帰ってしまう方が多かったと聞きました」

数あるツールの中からKOTOBALが選ばれた理由は、行政用語の翻訳精度の高さ。また、直感的な操作で誰にでも使いやすい点も評価されました

小川様: 「初めてでも画面が分かりやすく、外国人の方もすぐに理解してくれます。難しい内容でもスムーズに会話できるのは大きな強みです」

導入の効果

通訳者とKOTOBALの二本立て体制

蒲郡市では、外国人相談窓口の開設と同時にタガログ語と英語通訳者を配置。令和7年4月からはベトナム語通訳者も加わるなど体制を拡充しています。しかし、来庁者が多い日には通訳者一人では対応しきれません。また、ポルトガル語やスペイン語のように、利用頻度が高いものの通訳者がいない言語にはKOTOBALが欠かせません。

望月様: 「私はフィリピンの方向けにタガログ語通訳をしていますが、多い日は10人以上来られます。また、転入届から国民健康保険の手続き、年金の手続き、お子さんがいらっしゃる場合は学校の手続きも行うので、3~4時間かかってしまうこともあります。その場合、一人ではとても対応しきれないので、KOTOBALが大きな役割を果たしています」

小川様: 「ポルトガル語やスペイン語を話される方々にとっては代替手段ではなく、KOTOBALがコミュニケーション手段のメインとなっています」

2台体制での運用と記録の徹底

導入当初から2台のタブレットを配備し、外国人相談窓口のある協働まちづくり課が一括管理。必要に応じて各部署の職員が取りに来る方式を採用しています。貸し出しの際には、部署名・担当者・利用時間・使用言語・通訳方法(機械通訳/ビデオ通訳)・相談内容までを台帳に記録。どこでどのように使われたのかが一目で分かるようにしています。

小川様: 「2台同時に貸し出し中になることはありますが、1台は数分で戻ってくることが多く、ちょうどいい台数だと感じています。」

利用の多い部署は市民課と保険年金課。市民課では転入手続きやマイナンバーカード関連、保険年金課では国民健康保険や年金、こども医療など生活基盤に関わる相談で頻繁に活用されています。

機械通訳とビデオ通訳の的確な使い分け

蒲郡市では機械通訳とビデオ通訳を併用しているのが大きな特徴です。

望月様: 「日本語が少しできる方や、手続きがシンプルな場合は機械通訳を使っています。一方、保険や年金など複雑な制度の説明は最初からビデオ通訳を選んでいます」

小田様: 「私は年金の窓口を担当していますが、いつまで働いていたのか、配偶者はいるのかなど、正確に聞き取らなくてはいけない項目がたくさんあります。将来に関わることなので、ビデオ通訳を使うことが多いです。そのほうが外国人の方にとっても安心していただけますし、スムーズで時短にもなります」

直近5か月の利用実績を見ると、62件のうち機械通訳が30件、ビデオ通訳が32件とほぼ半々。これまでの導入事例から見ると、蒲郡市はビデオ通訳の活用が多いと言えます。

外国人住民の安心と職員の負担軽減

KOTOBALの導入によって、外国人住民の理解度と納得感が大きく向上しています。

小田様: 「社会保障の制度は日本人でも分かりにくいものです。母語で説明できると安心して加入してもらえますし、表情も柔らかくなります」

望月様: 「ビデオ通訳を使うと、"この人はどこにいるの?"と聞かれることがあるんです(笑)。市役所の中にいる人だと思うようで、親近感を持ってもらえます。"自分たちでプライベートでも使えるの?"と質問を受けることもよくあります。」

職員にとっても精神的な負担軽減につながっています。

小田様: 「通訳なしで年金制度を説明するのは不安でした。KOTOBALがあることで、伝わらないかもしれないという心配がなくなりました」

通訳者も感心した、KOTOBALの信頼性

通訳者としての立場からも、KOTOBALは高く評価されています。

望月様: 「同じ通訳者として、ビデオ通訳の方々は行政用語に詳しく本当に優秀だと思います。国民健康保険など専門的な制度を、瞬時に外国人に伝えるのは難しいのですが、正確に通訳してくれます。また、機械通訳の方も行政用語を的確に翻訳してくれるので安心して任せられます」

お話しされる協働まちづくり課小川様・通訳者の望月様・保険年金課小田様
外国人相談窓口の前に立っていらっしゃる協働まちづくり課小川様・通訳者の望月様・保険年金課小田様

今後の展望

機能を使いこなして、さらに便利に活用していきたい

コニカミノルタが主催するKOTOBALの操作説明会を受け、今後はこれまで使っていなかった機能の活用が期待されています。

小田様: 「機械通訳はあまり使ってこなかったのですが、こちらが伝えたいことを翻訳して、それをまた日本語に戻してくれる機能があることを知って。これがあれば伝わっているかを確認できるので、今後は機械通訳も積極的に使っていこうと思っています」

小川様: 「独自に定型文を登録できる機能は、職員たちの反応がすごく良かったです。今後は、こんな定型文があれば良いというものを取りまとめて、登録して、みんながもっとスムーズに翻訳できるようになれればと思います」

私が思うKOTOBALのおすすめポイント

最後に、KOTOBALの導入を検討している自治体に向けてメッセージをいただきました。

小川様: 「これ一台で言語に対する悩みが解決するサービスです!」

望月様: 「学校で働く友人にはすでにKOTOBALをおすすめしています。学校には通訳者がいないので、とくに保護者会などで活躍してくれると思っています」

小田様: 「第二言語として英語を話される方は多いですが、母語で話せるよと言うと喜ばれます。KOTOBALは選択肢を増やしてくれるツールなんです」

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